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2005年7月16日〜17日
幌尻岳(標高2052m)

久々にK君が長期出張から一時帰宅したので、これにあわせて日高山脈最高峰の幌尻岳を目指した。16日早朝に自宅を出発し、日勝峠を越えて新冠町へ入り、奥新冠ダムから2Kmほど北へ登ったポロシリ山荘へ入る。北海道の山では平成15年の台風10号の影響で林道が大きな被害を蒙り、各所で復旧工事が継続中である。K君が森林管理署へ問い合わせたところ、電話に対応してくださった方のお話では問題は無いとの事であった。この山は日本100名山の一つであり、三連休なので小屋に入りきれないことも考えて、K君がテントを持って行くことにした。

天候:薄曇り
メンバー:K君、bossの二人
コース:幌尻沢〜南斜面尾根 

初日(16日):新冠町岩清水〜岩清水ダム〜下新冠ダム〜新冠ダム〜奥新冠発電所(ここまで車で)
       (ここから歩き)奥新冠発電所〜奥新冠ダム〜ポロシリ山荘

岩清水で工事車両以外を止めるゲートがしまっている。ここから奥新冠発電所まではゆうに30kmはある。
ゲートに近づくと監理しているおばちゃんが、日曜は施錠するが今日は工事をしているとのことで中に入れてくれた。
聞けば息子さんがK君と同年代で、その息子さんのことを思って我々にご親切にしていただいたようである。
台帳に記録して、GO。 感謝!

ゲートの中に入り走っていくと、確かに新冠ダムまでの20kmほどの区間で、まだ数箇所の工事がおこなわれていた。
感謝の気持ちで、快適に林道を走っていく。
岩清水ダム、下新冠ダム、新冠ダムとどんどん山深くなっていく。
工事の人たちに注意しながら、ダム湖を見物し、路肩を慎重に見極めて走る。
新冠ダムはロックフィル式ダムで、そのえん堤を渡り左岸へ入っていく。ここにはゲートはない。
最初のゲートのある岩清水から走ること二時間、奥新冠発電所に到着した。
奥新冠発電所の前に二つ目のゲートがあり閉まっている。
ゲート前に数台の駐車スペースがあるが、釣り人のグループらしいテントふた張りと車両一台で4台分のスペースを占領していた。
車を駐車場の端に止め、荷物をチェックしてゲート横の潜り戸から入る。今日のゴールはポロシリ山荘、先は長い。




日勝峠を越えて明るくなってきたが、まだ日は射さない。


岩清水の最初のゲート。親切なおばちゃん。


岩清水ダムのエメラルドグリーンのダム湖。


新冠ダムのダム湖。奥行きが7kmはある。

新冠ダムから下流を見る。
放水路に作業員が二人。点検作業中であった。

ダムから程なくイドンナップ岳の登山道入り口があった。


奥新冠発電所に到着。

二つ目のゲート。
中央の白い看板の右側から潜る。

二つ目のゲートから2km。
橋の上に三つ目のゲート。三枚羽の回転ドアを潜る。

橋から1kmほど行くと、ヒグマのウン○。
熊よけの鈴と笛を目いっぱい鳴らしていく。

快調に飛ばすK君。


大小いくつかの沢が新冠川へ流れ込む。


こんな大きな落石?。

キリンソウ。


オーバーハングが見えてくる。
もうすぐ奥新冠ダム。

鏡のようなダム湖。
時々、魚が波紋を作る。

左の護岸コンクリートの上に道がある。


ゲートから15kmを歩ききった。
K君、一服。

この奥新冠ダムは小規模なアーチ式ダム。
でも深い。覗き込むとゾクッとくる。

ダムから2kmで、本日のゴール。
ポロシリ山荘に到着。


二日目(17日):昨日は山岳グルメとしゃれこんで、食後に日本酒を一合ずつ飲み、今日の登頂成功を祈って早々に就寝した。
林道とはいえ結構な傾斜のアップダウンを17kmも歩いたので、すぐに寝入ってしまったようだ。

幌尻岳は人気の山であり、三連休なので多くの登山者が来ていると想像してきたが、昨日入山したのは我々二人だけであった。
三時過ぎに目を覚ました。雨は降っていないが霧がでている。四時には出発したいが、この霧は晴れてくれるだろうか。

朝食を済ませていよいよ出発。思ったほど雲は低くない。昨夜の気象通報によると高気圧帯に覆われると考えられる。
きっと晴れるだろう。
幌尻沢の水は勢いがあるが、水量はさほど多くなく、右岸の登山道を歩き1.5kmほど登った渡渉個所も難なくクリアできた。


重い荷物は小屋に置いて出かける。


オオバミゾホオズキ。

渡渉地点から振り返る。手前に二股山、
奥にカムイエクウチカウシ山が見えるはず。

ギンリョウソウ。


ゴゼンタチバナ。

幌尻南東尾根。
もやが消えてきた。稜線から太陽が・・・。

幌尻岳南西の無名1719ピーク。


ユキザサ(アズキナ)。

ミネカエデ。


オオバキスミレ。


チシマヒョウタンボク。

南尾根稜線の1261mポイントを越えたところ。
唯一の雪渓。日が射してきた。

霧は晴れて視程がどんどん伸びてきた。


1700mまで登ってきた。
南東。

南。


南西。


1800m付近の岩を見上げる。
下を振り返るとかなりの傾斜だ。

1800m地点から見下ろす新冠湖。
幌尻稜線がにぎやかである。

幌尻岳南西の無名1719mピークが下に見える。
南斜面ルートは我々二人だけだが、
反対から結構登っているようだ。

頂上へ到達。
お花畑を通って稜線へ出ると程なく頂上へ出た。

薄曇だが、よく見える。
なんと額平川ルートから団体や個人が続々
登ってくる。尾根筋は賑やかである。

幌尻岳東斜面のカール。


南東尾根。
折角の日和だが、今日中に帰宅したいので
ひとしきり満喫して、一気に下ることにする。

降りてきた時の渡渉ポイント。
正面奥はカムイエクか。

朝の登りのとき。(再掲)
奥には何も見えていなかった。


ということで、長い林道歩きに辟易としつつ登ってきたが、好天に恵まれてあっという間に幌尻岳をクリアした。
二十数年前の旭岳-黒岳縦走は手取り足取りしてもらったのだが、それ以来、先週の車中泊をはさみ、少し行動範囲が広がったと実感できる山行であった。
結局、車で780km走り、自分たちの足で40kmあるいた。次回はもっと余裕をもって歩きたい。

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